四間飛車最強説

 先日、図書館でこんな本を発見して、読んでみました。

 

 

 四間飛車を中心として、振り飛車で気をつけるべきことがいろいろと書かれています。で、第1章の前半部分だけ(最初の駒組みといくつかの注意事項)読んで、将棋ウォーズで四間飛車と呼ばれる戦法を試してみてますが、すこぶる勝率がいいです。といっても、まだ4勝1敗ぐらいですが。

 

 四間飛車の特徴(というより、四間飛車で使われる美濃囲いの特徴)は、玉の囲いが堅いことです。守りの要の金が浮き上がらないことにさえ注意すれば、詰まされることはなかなかありません。

 

 このことは初心者にとって重要なことです。自玉の囲いが堅ければ、安心して攻めに徹することができますからね。今のうちに攻めの力を鍛えておけば、将来守りを学ぶ際にも役立つでしょう。攻めと守りは表裏一体、「自分が相手ならここから攻めるんだけどなあ」と思うところを守ればいいわけですから。

 

 この精神、前エントリー で紹介した本にも通じる部分があります(将棋の本ではないですが)。

 

 

 

 序盤で守りを固めておけば、悠々と攻めに転じることができます。その意味で、四間飛車からの美濃囲いはおすすめです。

上達には才能や根性が必要!?

 最初にお断りしておきますが、今回のエントリーは将棋のお話ではありません。完全なる雑談(というかチラ裏)です。

 

 囲碁というものも、将棋に負けず劣らず(個人的には将棋よりはるかに、と思います)、入門段階が険しい競技です。ルールはシンプル(相手の石を四方から隙間なく囲めば取れる、最終的に囲った陣地の大きいほうが勝ち)ですが、初心者にはそもそもどの時点で勝負が終わりなのか判断ができない(プロ棋士でもごくごく稀に間違えてトラブルになります)。どちらかの王将の逃げ道がなくなればおしまい、とはっきりしている将棋とは対照的です(もちろん、入玉形などの例外はありますが)。

 

 まあその段階は、しかるべき指導者(決して単に囲碁が強い人、というわけではない)による指導と実戦経験によってクリアして、一応囲碁らしきものを終わりまで打てるようになったとして、自分より強い人と打つ際には、ハンデキャップをつけて打つわけです。これは「置き碁」と呼ばれており、最初から下手(弱い方)の石を盤面にいくつか置いて始めます。囲碁は石数が多い方が強く戦えるので、これは下手が有利です(って当たり前か……)。

 

 で、ここでアマ高段者は、いたいけな(?)初心者に対して、こんな「アドバイス」を贈るわけです。

 

 「下手は、数の優位性を活かせる序盤に強気で戦い、戦果を上げること。序盤から地を囲むことばかり気にしていては上手をつけあがらせ、かえって損をするから、決して弱気になってはいけない。第一、そんな萎縮した打ち方をしていては、いつまでたっても強くはなれない」

 

 ……うん、それは至極ごもっともで、正しいんですよ。強気に攻めていった結果、逆に潰されることがあっても、負けから学ぶことは多いし、1回や2回ひどい負かされ方をしたぐらいで囲碁を辞めるようでは、そもそもそれまでのこと……。そう言うのは簡単ですし、こういうことを言う人は、実際そうやって強くなってきたのでしょう。でも、それで囲碁を続けられる人って、よっぽど才能豊かな人か、よっぽど根性のある人じゃないですか?だって、普通嫌ですよ。たくさん石を置かされた挙句、コテンパンにやられ続けるなんて。

 

 かくいう管理人も、大学の囲碁部に入り、高段クラスの実力者たちに潰されまくって嫌になりかけていたわけです。そんなある日、こんな本に出会いました。

 いやはや、なかなか過激なタイトルですよ。でも、書いてある内容は至極真っ当です。いかに上手の策動を封じ、安全に勝ち逃げするか。ここまで勝負に徹した置碁本を管理人はほかに知りません(失敗なんて気にせず、思いっきり攻めていっちゃおう!という本ならたくさんありますが)。

 

 まあ、囲碁部のメンバーには理解されませんでしたけどね。「そんな打ち方じゃ強くなれねーぞ」と散々言われましたとも。たしかに、この本に書かれた打ち方だけで高段の極みを目指すのは無理です。でも、本来簡単に勝てる勝負を難しくした挙句負け続け、嫌になって負けてしまうより、はるかに良いと思いますし、第一、優勢な場面では冒険せずに、最強・最善手より簡明手を選ぶ、といったことはプロでもやっていること。恥じることはなにもないはず。

 

 で、何を言いたかったのかといえば、将棋にしたって、いきなり難しい戦術書を読んで挫折するくらいなら、もっと易しいことから始めて少しずつ強くなっていけばいいのではと思うわけですよ。いきなり5手詰めの詰将棋なんてやらなくていいし、いきなり横歩取りの急戦形なんてやらなくていい。1手詰めから始めればいいと思うし、最初のうちは四間飛車なり原始棒銀なり、戦法を一つに固定してやればいいと思う。

 

 まあそんな話です。大して中身ないのに思いのほか長文になってしまった(汗)。

将棋1手詰入門ドリル

 入門書にはよく、「上達には詰将棋の練習が欠かせません。3手詰めから始めてみましょう」なんてことが書かれてあるわけですね。まあ、実際3手詰めから始めてもいいのかもしれませんが、今回は3手詰めよりさらに易しい1手詰めの本の紹介です。

 この本の特色は、後半120問が実戦形式になっていることです。普通の詰将棋と異なり、攻め方の持ち駒を使い切るとは限りません。「詰将棋として出されれば解けるのに、実戦だと詰みに気づかず勝てない」という人も、この本で実戦形式の練習を積めば、そういった取りこぼしが減り、勝率が上がるのではないでしょうか。1手詰めなら1日10問くらいのペースで進めても苦にならずに続けられそうです。

将棋ウォーズやってみた

 将棋のルールを覚えたばかりの超初心者が、いきなり街の将棋道場へ行くのはあまりに無謀です。相手によっては、王将以外の駒を全部取られ(全駒というそうだ)、いたぶられることもあります。そこまでいかなくとも、あまりに歯が立たなくて、嫌になってしまうのがオチです。

 

 では、どうするか。やはり、最初の練習場としては、ネット上の対局道場が最適でしょう。

 

 なかでも日本将棋連盟公認の将棋ウォーズは、登録も簡単(無料)でおすすめできます。最初は30級からのスタートですが、このあたりのライバルの中には、本当にルールしか知らないレベルの超初心者も多くいて、ただで飛車をくれたりもします(笑)。ちなみに管理人のこれまでの戦績は、3勝8敗。

 

 書籍で少しずつ知識を仕入れながら、将棋ウォーズで実戦を積んでいきましょう。

将棋・ひと目の手筋

 今回は、さっそく超初心者向きと思われる数少ない書籍のご紹介です。

 

 

 各問とも、部分的な形に対する基本手筋を問う設問で、将棋の手筋について一通り学べます。

 

 いきなり本格的な戦術書を読む前に、この本を読んで(というより眺めて)実践によく出てくる手筋を頭の片隅くらいに入れておいたほうがよいと思います。

 

 実はこの本、もう何ヶ月も前に購入していて、手に入れた当初は「よおし、1日20問ずつ解くぞ~」なんて意気込んでいたわけですが、まあ、結果はご想像の通りです(泣)。

 

 まあ、1日5問ずつくらいのペースでぼちぼちやっていってもよいのではないでしょうか。途中で挫折しては元も子もないですからね。

 

(2014/05/21追記)

 さすがにこの本を超初心者向きとしたのは無理があったかもしれません。本当にルールを覚えたばかりの人にとっては、解説を読んでも「どうしてそれが正解なの?」と思うことが結構あるでしょう(私はあります)。なので、この本は、手筋(部分的に良いとされている型みたいなもの)を、潜在意識のレベルに刷り込むことを目的として、あまり深く考えこまずに、問題図と正解を「眺める」くらいの気持ちで少しずつ読んでいけばいいでしょう。

ルールは覚えた。さあ、次は……?

 どんなことでもそうだと思うのだが、何か新しいことをはじめるというのは、大変なことである。

 

 それまで不摂生な生活を送ってきた人が、「健康のために今日から1日3キロ走るぞぉ」と決心しても、ものの1キロほどでお腹が痛くなってきて、即日リタイアするのは目に見えている。

 「近所に美人なアメリカ人のお姉さんが引っ越してきたような時に備えて英会話できるようになろう」と意気込んで高価な英語教材セットを買い込んできたのに、あまりに英語を理解できない自分に嫌気がさして、結局その教材は本棚の肥やしになってしまった、なんていうのもめずらしい話ではなかろう。

 

 将棋とて、例外ではない。まず、ルール(というより駒の動き方)を覚えるのが大変だ。最初のうちは、金と銀、龍と馬の動かし方が紛らわしいし、二歩や打ち歩詰め、盤上に利きのない打ち駒の禁止など、禁じ手についても理解しなければならない。

 

 まあ、ルールについては、書籍でもネットでも丁寧でわかりやすい解説があふれているから、そこはクリアしたとして、いざ盤面に向き合ってみると、どんな手を指したものか、途方に暮れてしまうであろう。それでも相手が自分と同じ超初心者なら、ヘボどうし楽しんで指せるかもしれないが、少しでも強い相手になると、次々と駒を取られていき、ボコボコにされてしまうだろう。そこで気がつくわけだ。「将棋を本当の意味で楽しむには、多少は勉強しなきゃいけないぞ」と。

 

 ところが、である。街の本屋さんをのぞいてみても、入門者対象のルール解説書と、中級者以上向けの戦法解説書ばかりで、「ルールはわかるけど、ルールしかわからない」ような人向けの本は非常に少ないのである。

 

 そこで、当研究会(という名の個人運営ブログ)では、将棋のルールを覚えてから、超初心者を脱し、中級者以上になるまでの勉強法について、提案、検証していきたい。